Crescent

月が綺麗だから、と
誘われて行った、草原。
揺れる薄畑に立って、
空を見上げた。

金色が強い、三日月。
久方振りに
二人で月の光を浴びてる。
風にさわさわ鳴る薄が
耳に心地好く、
されど七分丈のシャツ
一枚だけでは肌寒くて
結局相手のジャケットを
借りる羽目となって。
少し大きめの其れは
羽織るとぶかぶかで、
『案外小さいんだな』と
微妙な言葉を吐かれた。
自分では標準だと
思っているのだけれどね、
その辺どうなのだろうか。

と言うか、
周りの人間が
180cm以上あって
私に喧嘩を売ってるとしか
思えないのだけれど（黙）

借りたジャケットは
後日返します。

殺戮バトン

物騒なバトンが
JJから回ってきていた。
答えさせて頂くが
回答にやる気が無くても
気にしちゃいけない（ふ）

Greeting

タダイマ、と、
オハヨ、と、
約束通りの言の葉。
欲しがられたからで無く、
私も言いたかったから。

後は何時もの休日。
のんびりとした時間、
許される限り触れて。
『したい』と強請った事が
受け入れられて、
耐えがちに漏れる声に
ドキドキ、して。

途中から
SだのMだのという話に
偏っていったが、
私は断じてMではない。
Mなのは彼だと思う（黙）

自分の形勢が悪くなると
睡魔が唐突に舞い降りる、
私の頭は随分と
ご都合主義らしい（ふ）

Dark sea

吹く、潮風。
靡く髪、二人分。
『何と無く』で始まって、
何と無く、その場に居る。

純粋な意味での
『もう･･･？』の問いに
苦笑するしかなくて。

『爪は、まだ在るのに』

―――見透かされてる。

在るけれど
向ける気は無くてよ。

finger

オハヨ、から始まって。
ゆったり過ぎてく時間。
止め処無く触れ合って、
出掛ける迄、
直ぐ傍で、熱、貰って。

指先が辿る
唇、頬、愛しい人の肌。

触れた処から
『愛している』は
伝わってるだろうか。

Whisper

仕事をサボって
カフェで一服。
カクテルが来る迄
のんびりと
ソファー席で寛いでいたら
唐突に携帯が震えた。
思わず吹きそうになり乍
返信を打って。
暫くして現れた相手、
何時も私の方が
仕事をサボっている相手を
見つけるのに今宵は逆。

酒とソフトドリンクで
ささやか乍
昇進祝をして貰って。
喉を潤し乍
話す事は普段同様、
相手の可愛い表情を
引き出す事に躍起になり。
結局は互いが互いの
囁きによって撃沈したが、
久方振りの外デートは
愉しくて、愛しくて。

だから思わず、
理由をつけて口端にキス。

今宵もイルカはベッド端。
相手を抱いて就寝。

寝際の言葉に再撃沈。
･･･負けた（何）

Dear

付いた痣、手首にぐるり。
上書き、と、
得た歯の硬質と
舌先の柔らかさ。
ひりついた痕が、
なぞる舌先に癒される様。

誰かと比べて
優劣はつけない。
ただ、
与えられるなら
貴方が良い。

グチャグチャな思考が
私に感染すれば良いのに。