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泣きそうな顔で、『俺にも、して』。
でも、私からしたら其れは理由にはならない。
私は物じゃ無いんだよ、だから私を介して繋がりを求めないで。

『期待させないで
突き放して
でも貴方はそうしないで
惹き付けて惹き付けて
一番残酷なやり方で
ゆっくりと殺してく』

───貴方には、そう見えるのか。
でもね、『決定打』は既に出てるんだよ。
期待しても無駄、と。

腕の中で、結局貴方をまた泣かせてる。
貴方を楽にしてあげたいけど彼を裏切れないんだ。

…ごめんね。

変わる事が無いのを、互いにもうずっと前から理解っている。
私が彼にGoodbyeを告げても終わらず
彼が彼にGoodbyeを告げてもきっと終わらず。
決定権を誰が所持しているのかは、もうばれている。

第三者的に考えたら此れ程簡単な答の出し方は無いだろうに、
当事者になると解くのに脅える羽目となる。

『惚れても良い？』
…駄目って言ってるでしょ。
『それじゃ惚れてよ』
…言われて出来たら今頃上手く話が回ってるでしょうよ。
『愛されるより先に愛した事無いの？』
…言われて漸く相手の事を考える人間で。
「で、結局貴方はどうしたいんです？」
『愛されたい』
またどきっぱりと言い切ったか、流石。

諭そうとしてまた貴方の毒舌を浴びて、
何故か最終的に、腹を抱えて笑い合う。

つくづく変な関係だ。
…取り敢えずあげるのは紅い華だけ、ね。

白い肌に、綺麗に咲いた。
その色の様に、貴方の名の様に、焔を立てて焼き尽くしておしまい。