Combat beginning

スーツとシャツを数枚、
鞄に詰めて、眠る彼の頬に口付けを落として。
『いってらっしゃい』の言葉は受け取った。

約束の日迄一週間。
さて、巧く予定を合わせて片付ける事が出来るかな。

片付けるけれどね。

車で向かうその場所、嘗て過ごした店の控え室。
荷物だけ置かせて貰うが其処で寝泊りするわけでも無く、
取り敢えず用意して貰った連絡用の携帯番号を受け取って
暫しホームからアウェイへと身を委ねる事となる。

またしても『珍しい毛並み』と
褒められているのか貶されているのか解らない、
言われる程変わり者だろうか、確かに変人だとは思うけれど（待）
まぁ其れが武器になるならと、又も受け止めるだけに留まる。
うーん…ホストの力量みたいなものも磨かれそうだ。
其れにしてもこの雰囲気が妙に懐かしい（笑）

まるで昔に戻ったかのような。
戻ろうとは微塵も考えないが、『楽』な場所ではある。
あの人に言ったら嬉々として『戻って来い』とか言われそう、
其れでも一番居たいと思う場所も店も既に在るから。

思い出した。
そうだ、今日が始まりの日だ。

大切な日だった。

今宵は何を飲もうか黒服さんと相談しよう。
矢張りアルコール希望で（笑）