evening emerald

果たせた夜の花見、大樹の下で。
街灯の明かりに照らされた桜が綺麗で、綺麗で。
記念に渡したい物が、と言ってくれた相手にお返しを渡す為に
朝っぱらから買い物に行き、日中四苦八苦し乍作った皮製キーケース。
作っている間愉しかったのはかがり縫いした後慣らす為に
木槌で叩いた事なんて此処でしか言えない（貴様）
ともあれ喜んで貰えた様で何よりだ。
相手から貰ったのはPeridotのリングとチェーン。
リングを指に嵌めるのは一年半振りで、貰い物は幾つかあるのだけれど
薬指にぴったりの物は基本的にジュエルケース行き。

でもこれは、左の中指に。

夜の人工光で緑色の度合いを増して一際輝くイヴニング・エメラルド、
八月の誕生石。

今宵もお泊り、着替えも無いのにすっかり居座っている（ふ）

先日の話の続き。
給料三ヶ月云々は、折半ならば素直に付けてくれるらしい(笑)
白無垢も折半でと口に出しはしたものの、
矢張り一度しか着ないであろう物でも買ってあげたい、とか。
だって三々九度をしないで一気飲みなんてしたら汚しそうだし、
レンタルでそんな扱いをしたら業者に怒られそうだし(待)

何処迄本気で、何処から冗談かが不明瞭な話だ(笑)


あの日の、教室で執り行われた人前式を思い出した。

―――――匠。
御免、あの日の誓いを私はきっと破る。