Miracle

出先の序でに寄った近くの神社、つつじ祭がやっていた。
数日前から開催されているらしく、早咲きのつつじが綺麗に咲いていた。
これから更に蕾が綻び、咲き誇るのだろう、色とりどりの、洪水。
子供の頃、つつじの花を摘んで蜜を吸った、そんな事を思い出した。

奇跡が起こった時の言葉、
起こらなかったけれど、確かに受け取った。
言葉にしか表さない貴方と態度にしか表さない私とは
どんなに惹かれていたとしても擦れ違ってばかりだった。
互いが同じ人間の幸福を願い、良かれと思って決断した事が裏目に出て。
手放したのは、貴方。
でもそうさせたのは、私。
最終的な決断を下す迄曖昧を極めて貫いた、其れが貴方を不安にさせた。

自棄酒決行。
あの人に指名を入れて置いて良かった、
何も語らず飲む事が出来る。
尤も帰宅してもあの酒に手を出すのだろうけれど。